第2回東播地区ナイトセミナー 報告


血液ガス分析の基礎とデータの見方

               松永浩二(シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス梶j

 血液ガス分析は主に動脈血を測定することによって、肺のガス交換能を含ん
だ患者の呼吸状態の評価、および酸塩基平衡といわれる酸とアルカリのバラン
スが保たれているかの評価を行う検査です。

 装置の進歩により、1回の検査で電解質や代謝項目など多くの項目が同時
に測定できるようになっておりますが、今回はその中でも基本の項目であるpH,
pCO2 ,pO2とそれらから求められる演算項目(HCO3-, BE, sO2, )に焦点を絞っ
て講演いたしました。

 人間が生きていくためには、体内の細胞が正常に活動できる範囲内にpHが
保たれなければなりませんが、それらを調整する役目を担っているのが酸塩基
平衡です。重炭酸緩衝系や質量作用の法則、そしてヘンダーソンハッセルバル
ヒの式など、どうしても難しく忌避したくなるイメージの酸塩基平衡ですが、その
調整は普段何気なく行っている呼吸や腎機能(調整後に尿として排泄)によって
行われているという事を考えると非常に身近な存在だといえます。これらの調整
の仕組みを最近のテキスト等でも用いられている天秤の絵を使って説明いたしま
した。

 また、後半はよくある質問、生化学分析装置の電解質と血液ガス分析装置から
出てくる電解質の違い、検体の取り扱い方(なぜ空気の混入が駄目なのか)、検
体の保存の仕方(昔は氷水保存、今は室温保存)、などについてご紹介し、簡単
に解説いたしました。

 以上のような内容を講演させて頂き、皆さまが日常の血液ガス分析を行う上で
の一助となれば幸いです。