乳がん検診促進キャンペーン「市民公開講座」の報告

 113日に加古川総合保健センターで、「乳がん検診促進キャンペーン」として市民公開講座を
開催しました。
乳がん検診の重要性を臨床検査技師、医師というそれぞれの立場から一般市
民に向けた分かりやすい講演内容となりました。

まず、臨床検査技師の立場から、山神麻紗子先生(神鋼病院 乳腺センター乳腺エコー室)
より「乳房超音波の検診・診断・治療における有用性」と題して、乳房超音波検査の実際の施
行方法による画像や動画を用いて、マンモグラフィー検査と比較しながらそれぞれの長所と短
所を分かりやすく解説されました。日本の乳がん発症年齢は他国に比して若いことが知られて
おり、乳腺組織の多い若い人の乳がんを見つけるには超音波が有用であること、乳がんの最
終診断である病理検査に必要な検体を正確に、安全に採取するために超音波が用いられる
こと、乳房温存術を行う際の切除範囲の決定や術前化学療法の際の抗がん剤治療効果の判
定にも用いられることを述べられました。

医師の立場から、小松雅子先生(県立加古川医療センター 乳腺外科医長)より「乳がん検
診のすすめ」と題して、検診で発見された患者さんについて自院のデータを交えながら、検診
による
早期発見・早期治療の重要性について講演していただきました。乳がんは女性死亡原
因のトップで、現在23人に1人の割合で発生していることから、もはや自分は大丈夫と思い込
んでいる時代ではなく、明日は我が身ともいえる病気であると述べられ、若いときから関心を
もつことが大切と感じました。次に乳がんの危険因子を挙げられ、自分でできる“自己検診の
すすめ”としてスライドで実際に示しながらポンイトを説明されました。また診断と治療の基礎
知識としてホルモン療法、抗がん剤治療、分子標的治療などを話されました。最後に兵庫県
の検診率が全国で一番低いこと、地元加古川は県下では中ほどであったものの低く、帰られ
たらご家族や友達を検診に誘うように勧めておられました。

それぞれの視点からの講演でしたが、分かりやすい説明にうなずきながら聞きている方や
熱心にメモを取っている方もおられ、乳がん検診の重要性を少しでもご理解いただけたのでは
と思います。
乳がんは働き盛りの女性(壮年層)に発生することが多く、個人だけでなく、家族、
社会まで巻き込んでしまいますが、
早期発見・早期治療で治る可能性が高く、検診の重要性
を改めて実感することができました。

                                           (文責:鳥居 良貴)